このイベントの趣旨は「食を通じて防災・減災・有事対応を考える1日」とあり、
公式HPによると、『炊き出し支援意向団体』がスキルを競い合う『場』とのこと。
なるほど震災時における炊き出しではどのような道具を使って手早く簡単かつ
美味しい料理を競い合い、また炊き出しスキルアップというのは簡素な材料で
大量に作れる手法やコツ等を学ぶイベントなのだろう。
なんて考えていたのだが、実際会場に行ってみると炊き出し体験ゾーンと称した
地元と三陸から来た露店が並ぶいわゆる相模大野もんじぇ祭りの小規模版みたいな感じ。
うーん、なんだろう?コレジャナイ感。炊き出し料理ってこういうのを言うの?
カレーや雑炊、素うどん、豚汁みたいなのがメインかと思っていたよ。
一部の露店では炊き出しをイメージしての雑炊やお粥、つみれ汁など体の温まる
食べ物も提供していたけれど、流石に牡蠣バーガーとかコロッケは違うよなぁ?
それとグランプリと謳うけど、どこで何を投票したら良いのかも分からず。
でもせっかくなので寄付と称した参加券10枚綴りを購入してみる。
参加券=100円分の金券。1セット10枚綴りで使い切れなかった場合は返金可能とのこと。
各露店の炊き出しを買う場合は必要枚数の参加券を渡す。
会場を周ってみると露店だけではなく有事の際のサバイバル的な学習をする
ワークショップが数店舗あった。
でもねぇ、火を起こしたり水を濾過したり薪を割るだけで参加券1枚ってどうなの?
とは思ったけどノウハウの勉強料と思えば安いのか。
化学反応を起こして火を起こす材料は100均で手に入るみたいだけど、
だったら100円ライターを買うわなぁと不謹慎なことを思ってしまったり。ううむイカンなぁ。
個人的に気になったのはロケットストーブ。
でもこれ1つ作るのに参加券が35枚(3,500円)も費用が掛かるんだよね。
2,000円程度だったら作って実家で使いたかったけど、ちょっと高すぎだよなー
イメージしていたのと全然違うと思っていたら、カレー炊き出しワークショップなるブースあり。
しかも参加券1枚でジュースも付く。
そうそう、これこれ。まさしく炊き出しって感じ。オレの考えていたイメージにピッタリ。
オイル缶を焚き火台にして、その上で煮炊き。これだよ。しかも参加型。
ブースの人に話を伺うとオイル缶の焚き火で初めてご飯を炊いたとのこと。
「ちょっとオコゲがあるので申し訳ないです」と言われたが、むしろオコゲが美味しいので
全く問題ありませんと伝える。
ちなみにルーはハウスこくまろ、もしくはバーモントカレー(聞くの忘れた)
カップ麺のミニどん兵衛ぐらいの容器に入ったカレー。具は人参と大根のみ。
そんなシンプルな素材でも野外で食べるカレーは格別の美味さだよね。
変に凝った炊き出しより簡単に食べれる炊き出し料理こそ一番ありがたいのかも。
簡単に体が温まる食べ物と言ったらカップヌードルの右に出るものは居ないんじゃないか?
これもお値段は参加券1枚(100円)と良心的な価格。
80リットルものお湯を沸かせる寸胴鍋からお湯を注いでもらって食べたカップヌードル。
これも外で食べると美味さが引き立つ食べ物の一つだよね。
「みはらしプレーパーク」の有事で役立つ子供の遊び場の体験。
はっきり言って見た目はショボイ。でも炊き出ししてるぞーって雰囲気を醸し出している。
炊き出しは遊びじゃないから雰囲気とか悠長な事を言えないのだけど、
中央公園内で拾ってきた焚き木を集め、先ほどの薪割りワークショップで端材を貰って
火を起こし湯を沸かして暖を取る。ついでにポップコーンとマシュマロも焼いちゃうみたいな。
焚き火台は普通に買うと高いけど、鉢植え置きは安くて使い勝手が良いとのこと。
なるほどねー!こういう知恵とか情報を知りたかったんだよね。
今回参加して思ったのは、チャリティーイベントなので寄付金を募るのは全く構わないのだけど、
想像していた「炊き出しスキルを学ぶ」とか「炊き出しの訓練をする」ではなく
露店販売で稼ぎましょうって感じが気になった。
特に気になったのは三陸から来た露店で「帰りの電車賃がありません!買って下さい!
売れないと帰れません!」的な呼び込みがあったこと。
恐らく冗談だろうけど、あんまり印象は良くないよね。
そう言えば午前中は値段のところにガムテープで5と書かれていたのだけど、
時間が経ってからガムテープを剥がして300円になっていたこと。看板の使い回しかい。
最初から500円で提示して値下げで300円なら牡蠣バーガーなんて珍しいし食べてみようと
考えたけど、こんなやり方だと買う気も失せてしまったよ。
まぁ「寄付金(売上)は仮説飲食店街の支援に使われます」って書いてあったので、
寄付金を稼ごうメインでも良いのだけど、なんだかなぁって感じだった。
おそらく相模大野で炊き出しグランプリを開催するのは最初で最後だろうけど、
オレの考えていた炊き出しグランプリってのとはちょっと違ったな。
これが各家庭で行える炊き出しの方法や炊き出しボランティアに参加した場合の立ち回り方、
イベントだったら面白かったのかも・・・なんて思った。(だったらアウトドアショーに行けって話か)