・・・と、まずは訪れる前に電話で伊勢エビの有無を確認。
前日が台風などで時化(しけ)た時は入荷しないこともあるので、電話確認は必須なのだ。
(1~3月と6~7月は禁漁時期なので伊勢エビは無し)
「あるよ~」と言うので、およその到着時間を伝えて予約した。
暖簾のある店内に入ると「係のが外に居るからそれに声かけて」とぶっきらぼうに言われる。
事前にネットで調べていたとおり接客態度はあまり良くないが、漁師町あるあるなので寛大な心で受け流し
慌ただしく動き回る給仕のおじさんに予約した旨を伝え席を案内される。
店の雰囲気は開放感が溢れる海の家っぽい感じ。
しばらくするとこれまた無愛想な給仕が食材を持ってきて簡単な食べ方の説明をしてくれる。
伊勢エビは足の裏の色と同じくらいになったら食べ頃。サザエは蓋を下にして全体的に殻が乾いたら上向きにし
あまり焼きすぎないこと。焼きすぎると蓋が飛んで怪我をすると言いながら次々に食材を網に乗せてくれる。
乗せてはくれるけど、ひっくり返すタイミングは各自の判断ってこと。
これにご飯と味噌汁が付いて1人前の料金が1,500円。看板に書いてあるとおり確かに房州で一番安い店にも納得。
説明には無かったが味付けは醤油と塩のみ。お茶もセルフ。もう好き勝手にやっちゃって状態の完全フリーダム。
各テーブルで醤油を垂らした香ばしい匂いが立ち上る。
この状態で「どう?美味しい?」と子供達に聞くのも愚問だよね。
ただガサガサと動いている生き伊勢エビをそのまま焼くのが息子にとっては衝撃的で「なんだか可哀想」と
ショックを受けていた。残酷ではあるし美味しく食べて供養とか命の重みを感謝するなんてのは人間のエゴ的な
考えではあるが、楽しいBBQであれこれ命の食育をするのも野暮なため「そうだね~」とお茶を濁す。
・・・まぁ「うひょー!鮮度抜群でうまそー!」と言われなくて良かったけどね。
ところで以前は炭火での海鮮BBQだったのに、今はガスコンロを使ったBBQとなっていた。
それとイカはワタとゲソが付いたまるまる1杯だったものが、ワタゲソを抜いたイカ焼きになっていた。
熱々に煮詰まったワタをご飯にぶっかけて食べたら最高だったろうなぁ~
ちなみに「浜のいそっぴ」は近くにある「相浜亭」と姉妹店らしく、店内に貼ってあったメニュー表は
相浜亭と同じもの。名物の「はらいっぺぇ定食(1,000円)」など頼むと出前してくれるっぽい。
帰り際に給仕の人に「いそっぴって自分の生まれ故郷の千葉勝浦ではショウジンガニの事をそう呼んだけど、
こっちもカニって意味ですか?」と聞いたら「そう」と素っ気ない返事を貰った。やっぱり同じ意味だったか。
漁師町特有の無愛想でぶっきらぼうな接客ではあるが、のどかな漁港を眺めながら1,500円という格安の値段で
海鮮BBQが楽しめるのであれば、わざわざ遠方から来た甲斐もあったよ。ただしつこいけど事前予約の電話は必須ね。