金沢食堂(金沢魚店)に行ってきた
営業時間は11:00~14:00までのショート。営業日は店先に暖簾が出ている日のみとアバウト。
駐車場は店から20mぐらい先にある「山中金物店」の駐車場を御厚意で借りているとのこと。なお手前のパイロン内に停めるのはNG。停めるならパイロンの奥となる。
メニュー
主に定食とセットの構成でタタキ、アジ、イワシがメイン。
店主が「これ読んだか?」と言うので「何も付けずに食べます」と答えると「セット頼んだら最初にタタキから食うんだぞ」と間髪入れずに突っ込まれる。
メニューや料理を撮影しても良いですか?と聞くと「おめぇこんな汚い字を撮ってどーする」なんて言うので「SNS(ブログ)に載せたい」と話すと「撮影も良いけどまずはタタキから食えよな、分かったか」と念を押される。
注文したのは「アジタタキセット(1,050円)」
アジのタタキ(なめろうと言わない)とイワシ天丼、団子汁、サンマとイワシ胡麻漬け。
食べてみると下味が付いているため、確かに何も付けず食べるのが正しいのだと知る。醤油を付けたらしょっぱいかも。薬味にニンニク、大葉、生姜を使っていると説明してくれた。
イワシ天丼の方は甘しょっぱくも濃い目の味付け。店主が言うように「セット(天丼付き)は最初にタタキから食え」という意味が分かったよ。イワシはふかふか食感で臭みは無し。小骨も無く食べやすい。ただ味が濃いめ。タタキの絶妙な味噌加減がスポイルされるのね。
「本当はタタキは白飯で食うのが一番なんだよ」「昔、サーファーが来て天丼も一緒に食いてぇって言うからセットを作ったんだ」とのこと。メニュー表には「セットがお得です」と書いてあったから注文したのだけど、タタキは白飯で食ったほうが美味いと思った。
イワシ団子汁は出汁と旨味がギュッっと詰まって激ウマ。九十九里の郷土料理でもある胡麻漬けも酢が効いて酒に合う味。「それもうまいべや」と言うので「こんなに美味くて1,050円は安いですね」と答えると「そうだろ?他の店のなんて・・・」とちょっとディスり出したので割愛。
最初は毒舌というか噂通り面倒くさい店主だなと思ったけど、話を聞いているうちに「アジは○○で仕入れて新鮮なものしか使わねぇ」「前に来たババァがこの店は食い方を指図するのかって言ってきやがって、こっちはうめぇ食い方を教えてやってんだ」「タタキは鴨川の作り方だ」など色々と語ってくれた。いわゆるツンデレ。自分は勝浦の生まれだから、これ(タタキ)の薬味の他にネギとミョウガを入れて作ると話すと「ネギを入れると不味くなる」「普段から不味いのしか食ってねぇべや」とのこと。そうかぁ?ネギとミョウガの食感も美味いけどな。まぁ店主なりの拘りがあるのだろう。なんだか正直すぎて面白いなぁ。だけど最後の方はデレになって根は優しいというか人懐っこいなというのが垣間見えた。
ま、あまりに個性的すぎて好き嫌いの分かれるお店だが、タタキや団子汁は本当に美味しいので、名物店主のトークを小言と思わずそれをエンターテイナーと楽しめる人にはオススメできると思った。